樹木医について

木々を守る樹木医という存在

樹木は土の状態や日光の当たり方、害虫の有無…
などによって状態が大きく変わります。
この木々について診断し、専門的な見地をもって
病気を予防、そして保護と育成に携わるのが、
私たち樹木医です。
まちを囲む身近な木々はもちろんのこと、
広大な緑ひろがる公園に、
歴史を積み重ねた神社・国立公園の樹木に
至るまで、診る対象は実に幅広いものです。

※ 樹木医制度は、一般財団法人「日本緑化センター」によって資格の認定・発行を行っております。

※ 当社は、1名の樹木医が「日本樹木医会 北海道支部」に所属しております。

樹木医の定義について

樹木医は1991年より林野庁の一事業として開始されました。
かつては農林水産大臣による認定が行われ、現在は一般財団法人日本緑化センターによる管轄のもと、審査・資格認定を行っております。
樹木医の認定要件は、業界年数・経験ともに多くを積み重ねる必要があります。

1)樹木の診断治療などに関する業務経験が5年以上(令和5年から変更)を積み、国内各地で樹木医試験に臨み合格し、
更に筑波での2週間の講習を受け、再度合格した者

2)当該大学等で専門知識・技術を習得した学生を対象にした樹木医補の資格を認定された者でその後1年以上の業務経験を積み、
筑波での2週間の講習を受け、樹木医試験に再度合格した者

北海道内で71名、全国で2986名(2023年現在)のみ樹木医と称することが出来ます。

樹木医の仕事と治療について

樹木医の仕事は大きく分けて「診察・分析・処置」の
3つに分けられます。

精密診断カルテ

レジストグラフデータ

レジストグラフデータ

03 樹木医の処置

症例に応じた適切な処置によって症状の根治と生育状態の改善をめざします。
樹木が抱えてしまった症状を止め、良い状態へと導くことが樹木医としてのやりがいです。
下記にて処置例の一部について紹介いたします。

  • 植栽基盤調査

    樹木診断の一例です。
    土壌や枝木の色合い、植生する環境の透水度などを確認して正しく現状把握を行います。

  • 検土枝土色調査

    現場透水試験

  • 根周りにある土の入替

    長年そのまま、或いは踏圧によって土が硬化していまい養分が取れなくなってしまった土壌を入れ替える処置を行いました。
    根を傷めないようにエアースコップを用いて根の周りの土を取り除いて、柔らかい腐葉土、ピートモス、くん炭などを混ぜた土に入れ替え、根を張りやすく、栄養分を取り込みやすくしました。

  • 環状剝皮作業(樹木の移植時の作業)

    一度庭に植わった樹は殆どが根を切るような作業はされていません。
    なので、10年或いはそれ以上経った樹は根が伸びきった状態です。
    樹には移植に向かない樹もあります。特に松やイチイなど、常緑樹に多いのですがそのような樹をいきなり移植すると枯れる原因になります。
    そうさせないように出来れば移植の前に根を表わし、太い根は環状剝皮をして、
    移植する根鉢の近くに沢山のヒゲ根を出させます。
    そうすることによって非常に高価な、又大切な樹を枯らさず移植することが
    できます。

  • 環状剝皮作業
    (太根を切らずに表面の皮だけを剥ぐ)

    数ヵ月後又は翌年新根が根鉢近くに生える

不定根治療

桜を扱った施工例です。幹が大きくえぐれ、著しく強度が落ちてしまった状態です。損傷した箇所を保護しつつ、不定根(幹から二次的に生じる根の箇所)を育てて誘導することで、樹勢の改善をめざします。

  • 1

  • 2

  • 3

  • 4

弱ってしまった樹木を守り、
今後何十年以上にも渡って植生し続ける木々に
導いてあげることが、樹木医の使命です。
大切な樹木を守る手仕事を
当社ではお請けいたします。